水道水にマイクロプラスチックが検出

予感していたことが起きてます。恐れていたことが起きているのです。

水道水にマイクロプラスチックのゴミが混入していることがレポートされました。
詳細は、このページの下に引用してますが、世界の水道水やアジア産の食塩に、米国産のビールにマイクロプラスチックのゴミが混入しているという内容です。日本の水道水に対してのレポートは無く、日本の水道水はきれいだからそんなゴミが混入はしていないだろうと甘く考えることはできません。なぜなら、調査していないことに対しては、何とも言えないのです。分からないのです。 水道局の浄化処理能力を確認するとある程度は分かるかもしれません。化粧品等に使っている、マイクロビーズが汚水に交じって流れ着いたときに、この小さなマイクロビーズを除去できる能力があるかどうかです。これについては、時間が取れるときに、汚水処理施設に行って聞いてみたいと思います。 結果が出たら、また、報告をしたいと思います。ただ、高田秀重・東京農工大教授の話では、マイクロビーズのほとんどは、現在の汚水処理施設の能力では、排除できず、言ってみると垂れ流しになっているという説もありますので、これを踏まえて、確認したいと思ってます。 米国人の標準的な消費量に基づくと、水道水と食塩、ビールから年間五千八百個のマイクロプラスチックを摂取する計算になる。とレポートされていますが、この程度だと、健康に対する影響は小さいと専門家の「高田秀重・東京農工大教授」はコメントを出していますが、何を根拠に言っているのかと思います。科学的根拠はなんだろうと思って、この教授をググると興味深いレポートがありました。

マイクロプラスチックって何だ?

かなり学術的に調査研究したレポートです。興味深くもあり、広範囲に調査してあることは、賞賛に値するかもしれません。 生物に取り込んだプラスチックから化学物質は生物組織に移行する ここ数年の研究でプラスチックに含まれる化学物質が生物組織に移行することはわかってきたが、そのような現象がどれくら いの規模で広がっているはまったくわかっていない。 と、その影響については、まだ研究段階と言いながら、健康に対しての影響は少ないと解説することは科学体に矛盾があるのです。このマイクロプラスチックの影響を、動物実験しての結果、人間に対してどのくらいの影響が考えられるという方がより科学的です。 魚や鳥にすでに影響が出ているにもかかわらず、人間に対しての健康面での影響は少ないということは科学的ではありません。 生物に取り込んだプラスチックから化学物質は生物組織に移行することが分かっているならば、ほ乳類での影響を科学的に調査する必要があります。 その結果をもって、影響があれば科学者として警鐘を出す必要があります。 プラスチックの汚染低減のために、以下の項目を挙げられています。 全般的に、プラスチックの生産を削減する(Reduce)、再利用する(Reuse)、リサイクルする(Recycle)の3Rが重要ということはその通りだと思いますが、標語としては、3Rと言って、覚えやすい標語かもしれんが、しかし、大切なことを忘れているとも思われます。 リサイクルだけでプラスチックの海の流入を防げるか? リサイクル率も100%ではなく、多く使えば、それだけ、リサイクルを逃れ環境を汚染するプラスチックの量も多くなります。例えば、関東の荒川流域の河岸環境保全のNGOは2012年だけでも、約30,000本のペットボトルを河原から回収しています。1つの河川でこの数です。 荒川流域に人たちは、ペットボトルをゴミの収集に出さないで、荒川に放り投げているのでしょうか?違います。普通の住民は、家庭ゴミを燃えるゴミ、不燃ごみ、ブラスチックに分けて、大きなゴミは、粗大ごみとして回収されています。河原で回収されたペットボトルはほとんどが、ペットボトルの回収業者が面倒になって荒川に放棄したのではなく、荒川流域の特にその上流の地域で、道のあちこちにポイ捨てされてペットボトルが雨水に流されて次第に川にたどり着くのです。河川の渦巻いているところや、増水して木や葉っぱに引っかかってペットボトルが数多く見かけられるのです。この数多く見かけるペットボトルは人間の目に留まるのですが、あちこちで、ポイ捨てされたペットボトルは、河川にたどり着く前に、太陽の紫外線や熱で、劣化して、分解してしまいます。こうなると人間の目に留まらないうちに、徐々に河川に流れこみ、マイクロチップとして、海に流れ着くのです。 プラスチックのペットボトルはもちろん、このゴミのポイ捨てを無くさないと、日本の総ての川で、同じ現象が起きていることになります。 プラスチックの生産を削減する(Reduce)、再利用する(Reuse)、リサイクルする(Recycle)も大局としては、その通りで、国家的な戦略で具体化していかなければなりませんが、国家間での温度の違い、経済状態の違いにより、世界的な運動には、まだ時間を要します。 ここで、プラスチックが川に流れ込み海に流れ着く最大の原因は、ゴミのポイ捨てなので、そのポイ捨てに科学者も識者ももっと目を向けなければなりません。このゴミのポイ捨ては絶対にダメだという概念、風潮を科学者も国民に向かって、世界の人々に向かって警鐘を鳴らすことが、すぐにできることとして、大切なのではないでしょうか?これらの啓発には、特別な予算を要求できるわけでもないので、大学の研究者としては、予算が取れないものは興味がないと切り捨てないで、人間の健康、子供や孫の次代に我々の負債を負わせないという人間的な考えをもって、ゴミのポイ捨てを止めさせるような啓発、教育を行ってほしいと願うばかりです。 最近は、公文書の偽造、公文書の隠ぺい、大企業の検査成績書の改ざん、大学の入試のアンフェアー、大手宅は業者の意図的過大請求、信じられないことばかり起こっています。どうも日本人そのものが正直、正義とか公明正大という言葉から大きく離れて行っているような気がします。恥を知るということも死文になりつつあります。ばれなきゃ自分のために、インチキもあり、人をだまして利益をむさぼることも当たり前になっています。 ゴミのポイ捨てをして人がどんなに困ろうと、人に対してどんな悪影響を与えても、自分さえよければ良いという、考えが分別のある大人にも蔓延しています。ゴミのポイ捨ては環境を壊すことと同時に、その人の人間性を表していることを、多くの方に共感してもらえるようになることを願うばかりです。  
2018年9月3日 中日新聞よりの引用です。 新聞は読みにくいこともあるので、テキスト文で下記に掲載しています。 2018年(平成3011E)9月3日(月曜日) 中日新聞

微小プラ 世界の水道水に

世界十三カ国の水道水のほか欧米やアジア産の食塩、米国産のビールに、地球規模の汚染が問題になっている微小な「マイクロプ ている微小な「マイクロプラスチック」が広く含まれていることを、米ミネソタ大などの研究グループが突き止めた。 水道水の検出率は81%と高く、ほとんどは繊維状で繊維製品由来とみられる。日本の水道水は調査していない。 マイクロプラスチックが人間の健康に与える彫響は分かっていないが、研究グループは「日常生活で避けられない水道水の汚染が 世界に広がっていることは大きな懸念材料だ」と警告している。 米国や英国、キューバ、インドなど十四力国で集めた水道水百五十九サンプルを分析した。イタリアを除く十三力国でマイクロプラ スチックが見つかった。米国のサンプルからは最多となる一リットル中約六十個を検出。インドやレバノンも多かった。形状は98%が繊維 状で平均の長さは0.96ミリ。0.10ミリ以上のものもあり、フィルターで完全に除去するのは難しいとみられる。ほかに小さな破片やフィルム状のものもあつた。 欧州、アジア、米国などの産地表示がある市販の食塩十二種と、米国で醸造されたビール十二種の全てからもマイクロプラスチックを検出。米国のボトル入りの水、三サンプルにも含まれていた。 米国人の標準的な消費量に基づくと、水道水と食塩、ビールから年間五千八百個のマイクロプラスチックを摂取する計算になる。 水道水由来が全体の88%を占めた。 汚染がどう広がったかは明確ではないが、繊維状のものは化学繊維製の衣服から洗濯などを通じて大気中に飛散した可能性も指摘されている。 グループのマリー・コスース博士は「人が口にするもののマイクロプラスチック汚染が深刻化している。 プラスチックに含まれたり吸着したりした有害な化学一物質が人体に与える影響などを詳しく調べる必要がある」とし、使い捨てプラスチック製品の削減が重要だと指摘した。 健康への影響小さい 高田秀重・東京農工大教授(環境化学)の話 水道水やビールなどから広く繊維状のマイクロプラスチックが検出された理由として、化学繊維による大気の汚染が考えられる。 化学繊維製の衣服からの飛散、洗濯時の乾燥での飛散などが原因だと思われる。難燃剤など化学繊維に添加される物質の影響を調べなければいけないが、 今回検出されたものの大きさや個数などから考えて、現状では人間の健康への影響は小さいだろう。 マイクロブラスチック 大きさが5ミリ以下の微小なプラスチック。ごみとして海に流れ込んだ包装容器などのプラスチック製品が、壊れて細かくなるなどして発生する。 洗顔料に使われるマイクロビーズや、化学繊維のくずもある。環境中の有害化学物質を吸着する性質があり、誤飲した鳥や魚などへの影響が懸念される。 東京農工大の調査では、東京湾で採取したカタクチイワシの8割近くから検出。海外では市販のムール貝からも見つかるなど、食品汚染への懸念が高まっている。

コメントを残す