プラスチックのストローの禁止の動き
いま、世界のあちこちで、プラスチックのストローの禁止が話題になっています。
プラスチックのストローが海に流れ着いて、または、海に放棄されて、紫外線でプラスチックが風化、分解して、細粒(マイクロ)化するのです。
アイルランド大学等の若手研究者によると、大西洋の中深海層に住むイワシ類の70%強の体内からマイクロプラスチック検出が突き止められたそうです。
廃プラスチック汚染にさらされているイワシの一種(出典:一般社団法人環境金融研究機構より)
これがどういう意味を持っているかというと、マイクロプラスチックを体内に取り込んだイワシは、大きな魚に食べられ、最終的には、人間の体に取り込まれて、人間の奇形や、染色体、DNAの異常を引き落とすと言われているからです。
下の記事を見ればよく分かりますが、国内トップのストローメーカー、シバセ工業(岡山県浅口市)の
説明のように、代替の製品が安くできれば、変わることが一番いいのですが、コストが数倍になると、受け入れられることはなく、プラスチックのストローは日本では、生き延びると思われます。
ここで、よく考えてみたいのは、プラスチックのストローがどうして海に流れ着くのかということです。
家庭ごみや、資源ごみで出されたものは、海には行きません。焼却なり、プラスチックでリサイクルされます。焼却には、二酸化炭素ガスの温暖化の問題があると言われていますが、生ごみを焼却するときに、重油を入れて焼却しています。生ごみを焼却するときは、多少のプラスチックが入っていた方が重油の投入量が削減できるのです。この意味からいえば、プラスチックのストローが生ごみに多少混入していても、大きな問題には、なりません。
大きな問題は、プラスチックストローにしても、プラスチック製品のポイ捨て・不法投棄が問題なのです。プラスチックは、軽いものです。雨が降れば流されて、水の流れに乗って海へ海へのt移動していきます。海に流れ着く前にも、着いた後でも、プラスチックは、紫外線で風化、分解し、マイクロ化します。地上でマイクロ化したものは、固体のプラスチックよりさらに流れやすくなります。
外国では、ゴミの処分場として、野外に山のように積み上げている国もあります。このゴミの山に、可燃ごみや生活ごみ、不燃ごみを何でもかんでも、処分して積み上げています。これらのごみの捨て方が、マイクロプラスチックの元凶なのです。
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プラ製ストローを廃止するスターバックス
引用先(BUSINESS INSIDER ):https://www.businessinsider.jp/post-171035 スターバックスはストローを廃止する。そしてこの計画には、子ども用のシッピーカップのようなデザインが欠かせないようだ。 アメリカのスターバックスは9日、2020年までに世界中の店舗で使い捨てのプラスチック製ストローを廃止する計画を発表した。プラスチックに代わる材料で新たなストローを作るだけでなく、同社はストローがいらない新たな蓋の使用を推し進めるという。 リサイクル可能でストローのいらないこの新たな蓋は、既に一部店舗で、コールドフォームをトッピングしたドリンクなど一部商品に使用されている。 そしてこの新たな蓋には、注目すべき点が1つある —— 見た目が完全に子ども用のシッピーカップなのだ。 アメリカでこの蓋が登場してから2、3カ月が経つが、ソーシャルメディア上では、環境に対する意識の高い人たちがストローの代わりにシッピーカップを利用するよう、スターバックスの顧客に勧めている。 ——————————————————————————————————–プラ製ストローは「日本では廃止されない」? 国内トップメーカーが主張する理由 (1/2)
引用先(ITmedia ビジネスオンライン ):http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1807/12/news127.html 環境保護に対する意識の高まりを受け、プラスチック製ストローを廃止する動きが海外で広がっている。米McDonald’sは、9月から英国とアイルランドの計1361店舗でストローを紙製に切り替えるほか、米Starbucksも、2020年までに全世界でプラ製ストローを廃止し、ストローがなくても飲めるふたを導入する計画だ。 海外の動きを受け、日本マクドナルドもストローの切り替えを検討するという。スターバックスコーヒージャパンは、20年までにプラ製ストローを廃止する方針をすでに固めている。 こうした動きは今後さらに加速し、プラ製ストローは国内の飲食店からいつか消えてしまうのだろうか。その場合、国内ストローメーカーには大打撃が生じる可能性もあるが、各社は生き残れるのだろうか――。 シバセ工業の公式Webサイトプラ製ストローは日本ではなくならない?
国内トップのストローメーカー、シバセ工業(岡山県浅口市)は「今後も国内市場からストローがなくなることはないだろう」(営業部、以下同)と強気の姿勢を見せる。 「プラ製ストローの廃止を始めたのは一部の外資系企業だけ。国内メーカーから『取引をやめたい』などの連絡はほとんど来ていない。今後も多くは来ないだろう」という。 同社にその根拠を聞いたところ、国内でプラ製ストローの廃止が進まない最大の理由は「代替品として期待されている紙製ストローに多くの課題があるため」という。飲んでいると中身が飛び出る? 紙製ストローの課題とは
同社によると、その課題は(1)コストの高さ、(2)耐久性の低さ、(3)粉の出やすさ――の3点だ。 「紙製ストローは、製造コストがプラ製の4~10倍かかるため、比例して価格も高く、導入企業の原価を圧迫するだろう。強度にも問題があり、20~30分間水分に浸しておくとふやけ、飲んでいる最中に飲料が外に飛び出す危険性もある」と同社は指摘する。 「トイレットペーパーの芯などと同様、原紙を巻いて製造している特性上、紙の粉なども生じやすい。粉が中身に溶け出して品質が悪くなることも考えられる」という。 今後は外資系企業を中心に、いったん紙製ストローに切り替えたものの、問題が生じてプラ製ストローに戻す企業が出てくる可能性もあるとしている。日本はリサイクル率が課題
また、欧米と日本でストローの処理方法が異なることも、国内でプラ製ストローがなくならない要因だという。 欧米ではストローを処理する際に埋め立てる国が多いが、日本では焼却炉の整備が進んでおり、大半が焼却処理される。そのため、海辺に大量に埋められて海洋汚染につながるケースは比較的少ないという。 ただ、「日本はプラ製ストローをリサイクルする体制も整っているが、分別廃棄が進んでおらず、燃えるごみとして処理されるケースが多い。これこそが環境保全における課題だ」と警鐘を鳴らす。 「飲食店が分別せず、残飯などの燃えるごみに混ぜてプラ製ストローを廃棄していることがその原因。ストローをプラ製から紙製に切り替えるコストよりも、ごみの分別に要する人件費などの方が安いはず。飲食店は分別を推進してほしい。焼やされるストローを減らすことこそが、二酸化炭素の排出量削減などにつながる」ストロー界の今後はどうなる?
シバセ工業の指摘通り、紙製ストローの利用時にさまざまな問題が起きれば、飲食事業者のイメージダウンは避けられない。導入を検討する企業は、こうしたリスクを知っておく必要がありそうだ。 また同社が本当の課題だとみている、ごみの分別とリサイクルが飲食事業者の間で進んでいないことも事実だ。 国内の飲食事業者は今後、どんな対応を取るのだろうか。海外の流れに乗るのか、リサイクルに注力するのか、大きな変化はないのか――。今後の展開が注目される。以上の引用先(ITmedia ビジネスオンライン ):http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1807/12/news127.html