錦三きれいに これからも
清掃活動「19番の会」10周年 中日新聞(2018年6月22日)より
東海地方最大の繁華街・中区錦三で、清掃活動などを続ける市民団体「錦三19番の会」は今春、設立十周年を迎えた。毎月一回の活動は百二十回を超えた。錦三は客足の低迷もあり、協力者は当初より減つたが、地道に美化に努めている。(井本拓志)
「では、今日もよろしくお願いします」。そろいの黄色いベストなどを身に着けた男女二十人が、ほうきとちりとりを手に、夕方の街へ繰り出した。
錦三のにぎわいが本格化する前の、今月十九日の午後五時すぎ。二十分ほどかけて、たぱこの吸い殼や空き缶を拾い集め、路上の自転車を整理した。
同会は、中区錦三の十九番地にあるビルのオーナーや管理人らが、「街の安心感や高級感を高め、錦三ブランドを輝けるものにしよう」と、二〇〇八年三月、客引きの禁止やゴミ出しルールの徹底などを掲げて設立。翌月から、番地にちなんで毎月十九日前後の夕方に清掃活動してきた。
会によると、当初はビルに入居するスナックやバーなど約三十店舗の関係者らが協力したが、リーマンーショックなどで客足が遠のいたこともあり、現在はビルのオーナーや管理者らだけで活動する。
会長の橋本昭一さん(七〇)=錦成ピル社長=は「錦三の中でも特にこの区画をきれいにしようという意識は定着している。多くのお客さんに安心して訪れてもらえるよう、これからも続けていきたい」と話した。
名古屋随一の夜の街、クラブやスナック、飲食店が立ち並ぶ繁華街、錦三の道路に、ゴミのポイ捨てが無くなったら、「日本一、クリーンな繁華街、錦三」と話題にならないでしょうか?
ゴミのポイ捨てが無くなっただけで、客引きや、ぼったくりの店が無くなるとは思いませんが、いやな客引きやぼったくりのない繁華街のような気持ちにさせてくれます。
そして、「日本一、クリーンな繁華街、錦三」が定着してくると、いままで、ゴミのポイ捨てにためらいが無かった人まで、人の目が気になって、ポイ捨てができなくなります。
「日本一、クリーンな繁華街、錦三」が話題として出てくるようになると、他の繁華街も、錦三に習えということになり、繁華街同志に広がりを見せることになります。まさに好循環です。
一時、場末の繁華街は、汚くて、道路は小便臭く、若い女性は、どちらかといえば、敬遠したものでした。強引な客引きあり、良い娘がいますよ、と鼻の下を長くして、結果的に、ビール一本10万円のぼったくりに遭っていたのが繁華街のイメージでした。
ゴミのポイ捨てが無くなるところから、繁華街のイメージが劇的に変わり、若い女性や、若者が遊べる場所となります。多くの人が集えるにぎやかな街となります。これからの繁華街とは、そういう若者が集まりやすいイメージを持たなければ、生き残ることはできません。